「“なんとなく”でSNS運用していませんか?」~企業・クリニックに必要な3つのSNSルールとは~

4月 2, 2025

🔸SNS運用にルールが必要な理由

「スタッフがSNSで投稿した内容が誤解を招いてしまった…」
「スタッフの制服姿での投稿が、思わぬコメントにつながった…」
そんな相談が、医療機関や小さな企業から増えています。

原因は、「SNS投稿に関する明確なルールがないまま始めてしまった」こと。
誰も悪気はないのに、トラブルになる。
だからこそ、SNSの“安心運用”には明確なルールが必要です。


🔸SNS運用に必要な3つのルールとは?

🔹それぞれの役割と目的

中小企業やクリニックがSNSを活用する際に、必要なルールは以下の3つです:

1. ソーシャルメディア・ポリシー(外部向け)

企業としてのソーシャルメディア利用の姿勢や利用方針を外部に対して明示し、信頼を得るため

2. SNSガイドライン(従業員向け)

企業および社員・スタッフに対してソーシャルメディアを利用する上でのルール「何をしてよくて、何がNGか」を明示し、安心して発信できるため

3. 運用ルール・マニュアル(社内実務用)

社内でソーシャルメディアを運用する上での規約(免責事項・禁止事項・削除方針・調停など)を解説した文書。実務の投稿手順や確認体制、コメント対応などを整理するため

この3つを整備することで、“炎上予防”だけでなく、“信頼される発信”が可能になります。

🔸SNS運用のルールを定める理由は?

企業が、SNSを活用するにあたり、なぜ「ソーシャルメディアポリシー・SNSガイドライン」などのルールの策定が必要なのでしょうか?SNSは交流ツールです。自社を守るだけでなく、SNSの特徴を生かして、相互のコミュニケーションが円滑に行うために、SNSの運用ルール作成するべき3つの理由を挙げます。

ソーシャルメディアに関連したトラブルを防ぎ、企業の利益や信用を守るだけでなく、
社員・顧客や関係者を守るためです。SNSは、規模に関わらず一旦発信されると
制限なく「全世界」に向けて発信されることになります。
意図せず、広く拡散される可能性があるので、トラブルや炎上のリスクがゼロでは
ありません。発信前にルールを決めて遵守して活用することが大事です。

会社や事業所の規模によっても異なりますが、SNSは広報の中でもWeb発信が得意な人に業務が集中しがちです。スマホやデジタルの操作が得意な人に任されがちで、特定の少数の人もしくは一人で
SNSを運用している会社も少なくありません。

すると、部署の移動や退職により担当者がSNS運用に携われなくなると、会社として続けることができなくなります。そのリスクを避け、会社としての広報業務として行うため、運用ルールを決めておく必要があります。

中小企業では、特定の広報担当者に任せるのではなく、チームでSNS広報に携わることを勧めています。チームメンバーそれぞれの発信スタイルが違っていては、企業としての統一感や情報の質が担保できません。メンバーが誰でも同じように発信することができるように、SNSガイドラインや運用ルールを定めます。

🔸まず整えたい「ソーシャルメディア・ポリシー」とは?

ソーシャルメディアポリシーとは、SNSを通じた情報発信に関して、企業や医院としての考え方・基本方針を、外部(患者さん、顧客、取引先など)に示す文書です。

🔸ポリシー全文のひな形(中小企業・クリニック共通)


ソーシャルメディアポリシー

(企業名:__________)

制定日:____年__月__日
最終更新日:____年__月__日

株式会社(または〇〇事業所)__________(以下、「当社」)は、ソーシャルメディアを活用した情報発信を行うにあたり、以下のポリシーを策定し、適切な運用に努めます。


1. ソーシャルメディアの利用目的

当社は、公式SNSアカウントを通じて以下の目的で情報を発信します。

  • __________(例:企業の活動・サービスに関する最新情報の提供)
  • __________(例:お客様とのコミュニケーションの促進)
  • __________(例:ブランド価値の向上)

2. 公式アカウント情報

当社の公式ソーシャルメディアアカウントは以下のとおりです。

※上記以外のアカウントは、当社の公式アカウントではございません。


3. ソーシャルメディア利用に関する基本姿勢

当社の社員・関係者は、以下の姿勢を持ってソーシャルメディアを活用します。

①情報発信の基本方針

正確かつ誠実な情報発信に努め、誤解や不安を招く内容は発信しません。
社会的責任を自覚し、誤解を招く表現を避けます。

②機密情報の保護

業務上の機密情報や顧客の個人情報を発信しません。
患者様・利用者様・関係者の個人情報やプライバシーを尊重し、適切に取り扱います。

③知的資産の尊重

第三者の著作権、肖像権、商標権を侵害しないよう十分に配慮します。
著作権、商標権、プライバシーなどの権利を尊重します。
他者の誹謗中傷や差別的発言を行いません。

利用者との適切なコミュニケーション

SNS上でのコメントやメッセージへの対応は原則として行いません。
ご質問・ご相談は公式サイトのお問い合わせフォームをご利用ください。

⑤緊急時の対応

災害や感染症等の緊急時には、SNS発信の内容を一時制限または停止する場合があります。

⑥運用の見直し

このポリシーは必要に応じて見直し、社会状況の変化に対応して更新します。


4. 法令遵守について

当社は、ソーシャルメディアの運用において、以下の法令およびガイドラインを遵守します。

  • 著作権法、個人情報保護法、不正競争防止法、景品表示法、薬機法(該当する場合)などの関連法規
  • 各ソーシャルメディアの利用規約
  • インフルエンサーや広告に関するガイドライン

万が一、法令に違反するような投稿が発見された場合は、速やかに対応し、必要に応じて訂正・削除を行います。


5. 免責事項

  • 当社のソーシャルメディアに掲載された情報は、発信時点のものであり、変更される可能性があります。
  • 利用者が当社のSNSを利用したことによって生じたトラブル・損害について、当社は一切の責任を負いません。
  • 当社の公式アカウントによる投稿は、必ずしも当社の正式な発表・見解を示すものではありません。

●「利用目的」…信頼形成を目的としており、企業としての“姿勢”を表す重要なパート。
●「情報発信の基本方針」…“売り込み”ではなく“誠実な対話”の手段としてSNSを使うと明記。
●「個人情報の保護」…医療機関や美容業では特に重視されるべき項目。
●「利用者との適切なコミュニケーション」…リソース不足の中小企業では、返答できないことを明記することで誤解を防げる。

🔸業種別の注意点

  • 医療広告ガイドラインに違反しないよう「体験談・ビフォーアフター」は禁止表現に明記を。
  • 緊急時には「診療体制」について誤解を与えないように制限を。
  • ビフォーアフターの扱いについても、効果表現が景品表示法や薬機法に抵触しないよう注意。
  • モデル・スタッフ写真の同意は明示的に取得し、その旨もポリシーに盛り込むと◎。
  • 衛生管理・裏側投稿などが悪印象にならないよう、発信前の確認体制も強調すると良い。

🔸まとめ:信頼を築く第一歩は“姿勢の公開”から

ソーシャルメディアポリシーは、「どんな思いでSNSを使っているか」を伝える宣言文です。 信頼される発信のために、まずはポリシーを自社のホームページやSNSプロフィールに掲載しましょう。

SNSガイドラインやポリシーは、SNSの活用を制限することが目的ではありません。トラブルを避けて使わないのではなく、より自由により広く発信するためのガイドラインです。制定して終わりではなく、社内外に周知し確実に浸透させていくことが大事です。

今回は、注意事項と雛形を用意しましたが、あくまでもサンプルの一つです。業界や自社の状況に合わせて、必要な項目を検討し、自社に必要なガイドライン・ルールを設定し、社内外で周知して活用ください。

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