チーム広報が組織を変える

1月 18, 2025

地域に根差したリハビリテーションクリニックの広報活動が
スタッフ全員で取り組むチーム広報によって大きく変わった事例をご紹介します。

医療現場では各職種が専門性の高い業務に集中するあまり、
時として職種間ではコミュニケーション不足になりがちです。

この事例では、広報活動を通じて職種間の相互理解が深まり、
組織全体の連携力が高まっていきました。

広報スタッフの悩みから

きっかけは、SNSの更新に悩んでいた広報スタッフの一言でした。
「SNSで何発信していいか、困ってます。
毎日同じような投稿ばっかりで患者さんにお役に立ってるのか不安です」。

その声を聞いた理学療法士が
「デスクワークの方向けの腰痛予防ストレッチや
スマートフォンの使い過ぎによる首こり対策など
日常生活に役立つ健康情報だったらネタ出せるけど」
と声をかけたことから、変化が始まりました。

理学療法士がアイディア提供、動画撮影へ

最初は、通勤電車の中でもできる肩こり予防のストレッチや
座り仕事の合間にできる腰痛予防の簡単なエクササイズなど
理学療法士が日常生活に密着した予防法を提案。

広報スタッフが質問しながら
スマホで動画を撮影しました。

さらに、広報スタッフが
自身の体験を交えながらわかりやすい言葉で
投稿するところから始めました。

この過程で、広報スタッフが体調管理への意識も高まり
実体験を基に共感を持って投稿ができるようになっていきました。

看護師も参加

その様子を見ていた看護師たちから
「私たちも、患者さんによく聞かれる健康管理のポイントを出しましょうか」
という声が上がり、チーム広報の輪が広がっていきました。

理学療法士による「スマートフォンの正しい持ち方と
首こり予防」の投稿に続けて
看護師が「ストレートネックを防ぐための日常的な注意点」を
解説するなど、職種間のコラボレーションも生まれていったのです。

チームの連携が進む

特に大きな変化が見られたのは、職種間の相互理解です。
広報ミーティングを通じて、普段は直接関わることの少ない職種同士が、
お互いの専門性や日々の業務内容について理解を深めていきました。

例えば、理学療法士の「家事の動作を見直して腰痛予防」という投稿のアイデアに、
看護師が「そうした予防法を患者さんの生活習慣に合わせて提案できそう」と応え、
より実践的なアドバイスの提供につながっていったのです。

また、反響が大きかったのは
「在宅ワークで増える肩こりを予防するための簡単エクササイズ」のような
今の時代に即した健康管理の投稿でした。

「たった3分でできる!デスクワークの合間のストレッチ」
といった具体的な提案は、来院された患者さんからも
「やってみたら効果がありました」といったうれしい声を
かけられるようになりました。

以前は「何を投稿すればいいかわからない」と
一人で悩んでいた広報スタッフの表情が
どんどん生き生きとしてきました。

「花粉症の予防法もそろそろ発信しようか?」と
スタッフ間で自然と情報共有が行われるようになり、
クリニック全体のコミュニケーションも活発になっていったのです。

チーム広報で組織活性化

この取り組みを通じて、医療現場ならではのチーム広報の可能性が
見えてきました。

それぞれの専門性を活かした予防医療の情報発信が
スタッフ一人一人の「地域の皆様の健康づくりに貢献したい」
という想いとつながることで、組織全体が活性化していきました。

さらに、職種を超えた協力体制が自然と構築され、
よりスムーズな医療サービスの提供にもつながっています。

これからも温かみのある情報発信を通じて、
地域の皆様の健康的な生活をサポートしていきたいと思います。

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