🔸ルールがないと、善意の投稿がリスクに変わる

「スタッフが診療風景を載せたら、患者さんの姿が写り込んでいた」
「“美容注射、即効で効いた!”という個人の投稿が、医院の施術と誤解された」
これらは実際によくあるSNSトラブルの事例です。
問題なのは、スタッフに悪気がなかったこと。
つまり「どこまでがOKで、どこからがNGか」を明確に伝えるルールがなかったことです。
🔸「SNSガイドライン」はスタッフを守るルール
🔹ガイドラインとは何か?
SNSガイドラインとは、スタッフ個人がSNSを使う際に守るべきルールを明文化したものです。 特に医療・美容・サービス業では、スタッフの個人投稿が院や店舗の印象に大きく影響します。
ガイドラインは「禁止のため」ではなく、「安心して発信できる環境を整えるため」にあります。
1. SNSガイドラインに盛り込むべき項目
1. 適用範囲と目的 ・対象者は?(全スタッフ/SNS担当者のみ など)
・なぜこのルールが必要なのか?
2. 投稿のルール
・業務中の投稿の可否
・制服姿や院名を出す場合の扱い
・業務内容・診療内容についての投稿範囲
3. 禁止事項
・患者情報やスタッフの許可のない写真
・動画の投稿 ・誇張や断定的な表現(例:「必ず治る」「100%効く」)
・医療広告ガイドラインや景品表示法、薬機法に違反する投稿
4. 写真・動画の取り扱い
・同意取得の必要性(患者・スタッフ)
・撮影範囲の制限(診療室・受付など)
・投稿前に誰が確認するか?
5. 個人アカウントの扱い
・プライベート投稿でも勤務先や施術について触れる場合の注意点
・リール・ストーリーでの非公開扱いにも注意
6. 違反時の対応と相談体制
・万が一のときは誰に報告するのか?
・指導・研修・改善の方法も明記
🔸社内にガイドラインを根付かせるポイント
🔹「配っただけ」で終わらない運用へ

ガイドラインは配布して終わりではなく、日々の運用と教育の中で“活きる”ルールにしていくことが大切です。
✔ 入職時に読み合わせする
→ 雇用契約時に1枚ものの「SNSガイドライン要約版」を添付し、人事・看護師長が一緒に確認。
→ サイン欄を設けて同意を取得。
✔ 院内研修で事例を交えて共有
→ 年1回の「SNS活用研修」で、よくあるトラブルと成功事例を紹介。
→ 事例クイズ:「この投稿、OK?NG?」をチームで考えるワーク形式。
✔ チェックリストやミニテストを活用
→ 「投稿前チェックリスト」をカード化し、診療室前や休憩室に常備。
→ 新人スタッフには5問程度の確認テストを実施。
✔ スタッフルームにポスター掲示
→ A3縦型の「SNS投稿前チェック6選」や「SNSで信頼を守る5つのルール」ポスターを掲示。
→ 「この投稿、同僚に見せてOK?」をキーワードに判断基準を共有。
✔ 投稿前は「第三者に見せてOKか?」で判断
→ ガイドラインの一部として「迷ったら、上司またはSNS担当に確認を」と明記。
🔸【参考】SNSガイドライン テンプレート(抜粋)
【SNSガイドライン(従業員向け)雛形/抜粋】
第1条(目的)
本ガイドラインは、スタッフがSNSを利用する際の適切な行動指針を示し、個人とクリニック(または当社)双方の信頼と安全を守ることを目的とする。
第2条(対象者)
すべての従業員(正社員・パート・アルバイト・委託を含む)を対象とする。
第3条(投稿の留意点)
- 勤務時間中の投稿は禁止する。
- 制服を着用している写真・動画を投稿する際は、事前に上長の許可を得ること。
- 院名や診療内容に言及する際は、事前確認を行うこと。
第4条(禁止事項)
- 患者・利用者の個人情報、プライバシーに関する情報の投稿
- 誇張・断定表現(例:「すぐ治る!」「絶対効果がある!」)
- 医療広告ガイドライン・景品表示法・薬機法に抵触する投稿
第5条(違反時の対応)
- 内容に応じて注意・研修・業務指導等を行う。
- 悪質または重大な場合は懲戒処分の対象となる。
このテンプレートの全文(Word/PDF)は無料ダウンロード可能です。
👉 ダウンロードリンクを掲載予定(雇用契約書とセットで)
✔ 院内研修で事例を交えて共有
✔ チェックリストやミニテストを活用
✔ スタッフルームにポスター掲示
✔ 投稿前は「第三者に見せてOKか?」で判断
🔹【事例紹介】ガイドライン導入で院内SNSが変わった!
神奈川県のある内科クリニックでは、 院長がSNS得意なスタッフにお任せだったので、
ガイドライン導入前は「スタッフの判断で自由に投稿」していました。
→「院長が確認できず不安」という状態でした。
導入後は、
・同意書テンプレートを整備
・スタッフ投稿は事前確認制に
・投稿前チェックリストも掲示
結果:
✔ トラブルゼロ
✔ 院の雰囲気が伝わり、採用応募数が増加
🔸まとめ:ガイドラインは“信頼と発信”の橋渡し役
ガイドラインがあることで、スタッフは「迷わず・安心して」SNSを使えるようになります。 一方、ルールがないと、良かれと思った投稿が信頼を失うリスクにも。