2023年度の医業経営コンサルタント学会での発表をきっかけに、愛知県支部主催の認定研修で講師を務めました。今回の研修は、医療現場で進むDX化や働き方改革の中、SNSを活用した広報戦略をテーマに、院内外での取り組みや具体的な事例を交えながら解説しました。
セミナーのテーマと内容
セミナーのテーマは、
「SNS活用による今後の医療機関経営」
具体的には、以下の6つのポイントについてお話ししました。
- 医療業界を取り巻く人材市場の変化
- 医療機関のマーケティングの変化
- 集患・採用にSNSが効果ある理由
- 採用・育成に困らない診療所の広報戦略
- DX化とファン化に効果あるSNS活用
- 採用・育成に強い全員広報の組織づくり
セミナーのポイント
1. 医療業界の変化とSNSの必要性
前半では、新型コロナウイルスの影響を経て変化した消費者や求職者の行動について説明しました。特に、情報格差が大きな課題であることを指摘し、患者や求職者が「欲しい情報」を発信する重要性を解説。SNSを活用して「自院の思いや地域での役割」「スタッフの雰囲気」を発信することで、小規模な診療所でも人材や患者が集まる成功例を紹介しました。
2. 全員広報の組織づくり
後半では、採用や育成に成功しているクリニックの実例を挙げ、スタッフ全員が広報に関わる「全員広報」の重要性を解説しました。経営者とスタッフが一体となり、院内外でのファン作りを進めることで、採用や育成、チーム作りが円滑に進むことを具体的な事例を通じてお伝えしました。
3. DX化とSNSのファン化戦略
患者専用の公式LINEアカウントを活用し、コミュニケーションのデジタル化を推進する事例も紹介しました。LINEを活用することで患者の満足度を向上させるだけでなく、電話問い合わせの削減といった医療機関の効率化も図ることが可能です。今後、SNSの活用は医療機関でも「必須」となる点を強調しました。
参加者の反応と成果
本セミナーは、会場とオンラインのハイブリッド形式で開催され、愛知県医師会の認定研修にも指定されたため、医業経営コンサルタント以外にも多くの医療関係者にご参加いただきました。
講座後には、次のような声が寄せられました:
- 「SNSの重要性を改めて認識した」
- 「医療機関の経営者からSNSに関する相談を受ける際に、大変参考になる内容だった」
- 「SNS対応に課題を感じていたが、具体的な事例が分かりやすかった」