SNSは必須?広報の本質を考える
「SNSって本当に効果あるの?」「中小企業もやらなきゃいけない?」とよく相談を受けます。
私の答えは、「SNSをやらなきゃいけないわけじゃない。でも、自分たちの価値を届ける『広報』には取り組むべきだ」ということです。
広報の手段はSNSだけに限りません。ホームページ、ニュースレター、イベント、チラシ、DM、地域活動、社内掲示、社内報など、無限の方法があります。しかし、採用や集客、人材育成に悩む会社ほど、広報活動が不足しているケースが多いです。価値を伝えなければ、選ばれるブランドにはなれません。
広告出稿の予算がなくても、広報はできます。そして、現在の広報においてSNSは最強の手段です。今日は、私がSNSで広報をおすすめする理由を、2つのストーリーでご紹介します。
🔸お金をかけずに届けたい人に価値を届ける
私は前職で、デンマークの音響ブランドのPRマーケティングを担当していました。当時はSNSやWebのない時代で、年4回のニュースレターを発行し、ブランドの想いを伝えていました。しかし、印刷費や郵送料の制約で、約1.5万人のお客様データがある中で、わずか数百人にしか届けることができませんでした。
これがSNSの時代だったらどうでしょう?
- LINE公式アカウントで週1回メッセージを配信。
- Instagramでスタッフの日常やイベントの様子を投稿。
印刷費や郵送料にかかっていた年間120万円を削減できれば、その分をイベント開催や他の施策に使えます。お客様との接点が増え、ニュースネタも増える。これがSNSを活用する大きなメリットです。
🔸SNS発信による共感パワーアップ
もう1つのSNSの大きな力は、共感を生むことです。
2020年3月、ニュージーランドのアーダーン首相が、自宅からトレーナー姿でFacebookライブを配信し、ロックダウンへの協力を国民に呼びかけました。視聴者数はニュージーランドの人口を超える540万を記録。一方的な公式発表ではなく、親しみやすい格好で視聴者の質問にも答えるライブ配信が、多くの国民の信頼を得たのです。
このような親しみやすいリアルな発信こそ、SNSの力です。そして、これは首相だからできた特別なことではありません。経営者や社員一人ひとりが、自分たちの価値を伝える場を持てる時代なのです。
🔸経営者と社員を巻き込む広報
SNSの活用で重要なことは、経営者だけでなく、社員も巻き込むことです。採用・集客・育成の問題の多くは、外部への発信不足だけでなく、社員への価値伝達の不足から来ています。
社員を広報活動に巻き込むことで、一人ひとりが育ち、良いチームが生まれます。社員が成長し、チームの絆が深まる広報活動は、採用やブランド構築にもつながる魔法の力を持っています。
広報活動を通じて、あなたの価値を届けたい人に届けてみませんか?